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稲村 泰弘
JAEA-Testing 2023-002, 80 Pages, 2023/12
空蝉とは、J-PARCの物質・生命科学実験施設(MLF)において実施される中性子散乱実験にて得られたデータ処理に使用されるソフトウェア群の一つである。MLFの多くの装置(ビームライン)では、測定されたデータから条件に応じて抽出し、強度の規格化、装置機器依存の強度補正、単位変換などを行い、物理量へと変換し可視化する必要がある。空蝉はこの一連の処理を効率的に行うために開発されたソフトウェア群である。空蝉は主にデータの抽出機能(ヒストグラム化)や各種補正機能、それらを効率よく実行するためのグラフィカルインターフェースを持つソフトウェア、さらには処理されたデータを可視化するプロッタアプリケーションなどから構成されている。既にMLFの多数の装置において解析作業の要として動作している。本書は、MLFの中性子散乱装置を運用する装置担当者やユーザーが空蝉を利用したデータ処理を自分自身の計算機環境にて実施する際に、その環境構築やインストール作業を容易に実施できるよう、オペレーションシステムごとに具体的な手順を記述したマニュアルである。なお、WindowsやmacOSといった一般向けオペレーションシステムであれば、通常のアプリケーションを扱う程度の知識があれば本書を利用してインストールが可能である。
吉川 信治
JAEA-Technology 2019-024, 22 Pages, 2020/03
複雑な現象のシミュレーションソフトウェアの結果は膨大なテキストファイルとして出力されることが多い。この場合、計算機内で再現されている現象の全体像をユーザーが把握することは困難である。本報告書は、軽水炉の過酷事故解析コードであるRELAP/SCDAPSIM、及びMELCORのテキスト出力ファイルを読み込んで、解析結果をユーザーが容易に把握できる情報を表示するポストプロセッサを製作する上で獲得したノウハウを、他分野のシミュレーションコードにも適用できるようまとめたものである。
稲村 泰弘; 伊藤 崇芳*; 鈴木 次郎*; 中谷 健
JAEA-Testing 2016-001, 91 Pages, 2016/06
万葉ライブラリとは、J-PARCの物質生命科学実験施設(MLF)において実施される中性子散乱実験にて得られたデータの解析に使用されるソフトウェアの開発基盤(フレームワーク)を提供するものである。このフレームワークはMLFで稼働する多くのビームラインで動作する必要があり、中性子実験データの処理に対して共通に使用される機能と各装置の仕様にあわせたソフトウェア開発に使用される。このフレームワークは、様々な次元のヒストグラムを入れる容器、データコンテナを中心として構成されている。データコンテナは、多次元ヒストグラムのエラー伝搬機能付きの四則演算、メタデータの保管、ファイルの読み書きなどの機能を持つ。万葉ライブラリはC++言語で作成しているのが、ユーザーインターフェースとしてPythonを選択し、Pythonの環境から万葉ライブラリを容易に呼び出す仕組みを導入している。これらの特徴を生かして、すでに様々なデータ処理・解析コードが多数開発されており、現在のMLFの多数の装置において解析作業の要として動作している。本報告書は万葉ライブラリを初めて使用するユーザーのための利用マニュアルである。
細山 博己*; 末岡 通治; 鈴木 隆博
KEK Proceedings 2003-16 (CD-ROM), 4 Pages, 2004/02
トカマク型核融合装置JT-60では、プラズマ性能の向上を目指してプラズマ電流分布を制御する実験が計画されている。プラズマ電流分布制御は、プラズマ制御パラメータ,プラズマ最外殻磁気面データ,トロイダル磁場コイル電流値,プラズマ電流値、及びプラズマ内部磁場計測信号等の入力データから実時間で電流分布または安全係数分布を算出し、その結果から所定の分布になるようにより高い電流密度分布、または安全係数が最小となる位置にアクチュエータであるLHRF(Lower Hybrid Radio Frequency)パワーを入射するものである。そのシステムを構築し、前述した制御ロジックを専用の計算機に組込み、その初期実験を行った。本発表では、そのシステム概要,ハードウェア構成,ソフトウェア機能,今後の課題について報告する。
鈴土 知明; 鍋島 邦彦; 滝澤 寛*
日本原子力学会和文論文誌, 2(4), p.500 - 509, 2003/12
原子炉運転監視システムを目的とした分散コンピューティング構築の新しい方法を提案する。この枠組みにおいて、運転監視システムは複数のモジュールとそれを管理する1つのクライアントから構成される。それぞれのモジュールはTTYベースプログラムとして設計されるため、その開発は容易である。クライアントは遠隔ホスト上のモジュールのインターフェースとして働く仮想モジュールを保持する。これらの仮想モジュールはオブジェクト指向プログラミングの意味でのクラスとして定義されるため、システム全体を容易に構造化することができる。プロトタイプとして、ニューラルネットワークを用いた監視システムを構築したところ、この方法の有用性を確認された。
佐藤 稔; 岩崎 慶太*; 松田 俊明
NIFS-MEMO-36, p.475 - 478, 2002/06
JT-60データ処理設備では、運用開始から15年以上経過した現在でもCAMACの制御にACM-Aというマイクロコンピュータを使用している。しかし、近年老朽化及び保守に支障をきたすことから、ACM-Aに替わり一部であるがPCやWSでCAMACを制御するようになってきている。そこで、運用開始から現在に至るまでのACM-Aソフトウェア開発環境の移り変わりについて現システムと比較して報告する。
WILLIAM S.DERSHO*; 吉添 誠*
JNC TJ8440 2000-001, 408 Pages, 2000/02
本報告書は、平成11年度にGolder社が実施した亀裂ネットワークモデルと性能評価を記述するものである。本業務の主たる目的は、JNC殿の第二次取り纏め報告書用の性能評価に関わる技術面での支援並びに同性能評価のレビューを行うとともに、JNC殿のエスポ・プロジェクトにおける技術支援を実施することであった。性能評価面での主たる成果として、PAWorksパスウェイの解析、ソフトウェアの技術的記述、検証及び性能評価の可視化が挙げられる。エスポ・プロジェクトでの技術支援としては、Task4におけるTRUE-1岩体ブロック中吸着性トレーサーの移行に関わる予測モデル、並びにTask5におけるエスポ島の水理地質・地化学統計モデルの作成が含まれる。Golder社の平成11年度業務の詳細な情報は、本報告書の付属書に記されている。
柳澤 一郎*; 房枝 茂樹*
JNC TJ1400 2000-004, 245 Pages, 2000/02
本研究では、数値地層処分システム開発の第一フェーズシステムとして、2002年度末の運用開始を目指したシステムの開発の方向性を定め、かつシステム実現の見通しを得ることを目的として、統合解析プラットホームの基本設計、処分技術を対象とした解析コード、データベースに関する検討を実施し、開発計画をまとめた。主要な結論は下記の通りである。(1)統合解析プラットホームの基本設計を実施し、数値地層処分システムで必要となる接続計算や連成解析等を実現可能とするべく、柔軟性のある解析ネットワーク表現および解析ネットワークを構成するオブジェクトの仕様ならびに実行制御方式を定めた。(2)統合プラットホーム上での接続計算の柔軟性の確認と、基本設計へのフィードバックを目的とし、処分場における空洞安定性と熱的安定性に関する最適化問題を対象に、プロトタイプシステムを構築した。この結果、基本設計で示した設計方針により、柔軟性のある解析が可能であるとの見通しを得た。(3)想定されるユーザである、規制側、実施主体、研究開発機関での運用形態の議論も踏まえ、数値地層処分システムの開発計画を検討し、第一フェーズに対する開発計画並びに長期開発計画をまとめた。
柳澤 一郎*; 房枝 茂樹*
JNC TJ1400 2000-003, 94 Pages, 2000/02
本研究では、数値地層処分システム開発の第一フェーズシステムとして、2002年度末の運用開始を目指したシステムの開発の方向性を定め、かつシステム実現の見通しを得ることを目的として、統合解析プラットホームの基本設計、処分技術を対象とした解析コード、データベースに関する検討を実施し、開発計画をまとめた。主要な結論は下記の通りである。(1)統合解析プラットホームの基本設計を実施し、数値地層処分システムで必要となる接続計算や連成解析を実現可能するべく、柔軟性のある解析ネットワーク表現、オブジェクト構成、実行制御方式を定めた。(2)統合プラットホーム上での接続計算の柔軟性の確認と、基本設計へのフィードバックを目的とし、処分場における空洞安定性と熱的安定性に関する最適化問題を対象に、プロトタイプシステムを構築した。この結果、基本設計で示した設計方針により、柔軟性のある解析が可能であるとの見通しを得た。(3)想定されるユーザである、規制側、実施主体、研究開発機関での運用形態の議論も踏まえ、数値地層処分システムの開発計面を検討し、第一フェーズに対する開発計画並びに長期開発計画をまとめた。
篠原 芳紀*; 辻本 恵一*
JNC TJ1400 2000-002, 280 Pages, 2000/02
数値地層処分システムは、核燃料サイクル開発機構殿が所有している高レベル廃棄物地層処分の研究開発の成果をシステムに蓄積し、計算機上の処分場モデルに統合・集約するシステムである。本研究では、昨年度に引き続いて数値地層処分システムの概念設計を行った。地層処分事業全体を見通して数値地層処分システムの目的と機能を検討した。従来研究では十分なリンクがなされていなかった地質環境評価、処分技術、及び、性能評価について、相互の有機的な関係についてイタラティブな解析を実行する事により、人工・天然バリアのより定量的な評価、建設・操業形態の検討を可能とし、今後の具体的な地質環境条件を対象とした地層処分システムの安全裕度の定量化、及び、設計合埋化を行う事が期待される。また、この目的を実現するために必要な機能要件の抽出を行った。次に、数値地層処分システムを構成するシステムのコード、データベース、ユーティリティについて個々のサブシステムの目的と機能を検討し、概念設計を行った。地質環境評価システム、性能評価システム、処分場因子データベース、経済性評価システム、調査支援システム、品質管埋システム、及び、可視化システムの概念設計を行った。システムの全体設計では、コンピユータ・システムの観点から数値地層処分システムの検討を行った。システムの全体構成、システムに最適なソフトウェア及びハードウェア構成の検討、運用形態の検討、並列化技術の確認、プラットフォームの概念設計、及び、プラットフォームのデモンストレーションプログラムの作成を行った。この検討結果を基に、プロトタイプの開発計画を含む数値地層処分システムの開発計画を、平成12年-平成16年頃までの処分候補地選定段階について策定した。以上の検討により数値地層処分システムの概念を構築する事ができた。
篠原 芳紀*; 辻本 恵一*
JNC TJ1400 2000-001, 137 Pages, 2000/02
数値地層処分システムは、核燃料サイクル開発機構殿が所有している高レベル廃棄物地層処分の研究開発の成果をシステムに蓄積し、計算機上の処分場モデルに統合・集約するシステムである。本研究では、昨年度に引き続いて数値地層処分システムの概念設計を行った。地層処分事業全体を見通して数値地層処分システムの目的と機能を検討した。従来研究では十分なリンクがなされていなかった地質環境評価、処分技術、及び、性能評価について、相互の有機的な関係についてイタラティブな解析を実行する事により、人工・天然バリアのより定量的な評価、建設・操業形態の検討を可能とし、今後の具体的な地質環境条件を対象とした地層処分システムの安全裕度の定量化、及び、設計合埋化を行う事が期待される。また、この目的を実現するために必要な機能要件の抽出を行った。次に、数値地層処分システムを構成するシステムのコード、データベース、ユーティリティについて個々のサブシステムの目的と機能を検討し、概念設計を行った。地質環境評価システム、性能評価システム、処分場因子データベース、経済性評価システム、調査支援システム、品質管理システム、及び、可視化システムの概念設計を行った。システムの全体設計では、コンピユータ・システムの観点から数値地層処分システムの検討を行った。システムの全体構成、システムに最適なソフトウエア及びハードウェア構成の検討、運用形態の検討、並列化技術の確認、プラットフォームの概念設計、及び、プラットフォームのデモンストレーションプログラムの作成を行った。この検討結果を基に、プロトタイプの開発計画を含む数値地層処分システムの開発計画を、平成12年-平成16年頃までの処分候補地選定段階について策定した。以上の検討により数値地層処分システムの概念を構築する事ができた。
鈴土 知明; 渡邉 憲夫
JAERI-Review 99-027, p.23 - 0, 1999/11
平成9年度より行っている「ディジタル計測制御系の信頼性に関する調査」研究の一環として、ソフトウェア開発プロセスにおける信頼性向上を目的として用いられている方法やツール等について、理論と技術的現状を調査した。その結果から、計算機支援のソフトウェア設計及び作成ツール(CASEツール)、ソフトウェアの概略的な要求事項とそこから作成された詳細設計仕様との整合性を代数的に検証する手法、及び、開発終了時前の健全性確認段階におけるソフトウェア内部情報を使った効率的な試験方法(ホワイトボックス試験)等が、将来、信頼性向上に大きな役割を果たしていくことが予想される。
大久保 博生*
JNC TJ1440 99-004, 62 Pages, 1999/06
本年度は、前年度までJNC殿で製作されてきた地層処分FEP情報データベースシステムの改良・整備を行った。本年度の改良・整備では、機種に限定された市販のツールではなく、標準的なグラフィクス・ユーザーインターフェイスビルダ一を使用したことにより、機種によらず、サーバーとクライアント共通に利用可能なものとなり、動作環境の低減性を図ることが可能となった。これにより、今後の拡張性(標準ツール使用)や保守性(共通操作)が柔軟になった。また、新たに生物圏の情報を効率的に本システムに追加できるようにしたことにより生物圏シナリオを従来の地下水シナリオと同等の操作で扱えるようになった。今後の課題は、実運用に向けてのウィンドウや操作性の整備とインターネットによる公開(対話形式による一般からの意見収集と、一般人のFEPシナリオについての考え方の分析も含む)を前提に地層処分FEPシナリオ開発研究を一般ユーザーに分かりやすい形での配布を行うため、FEPシナリオやインフルエンスダイアグラムの在り方や説明などを織り込むこと、及びインフルエンスダイアグラムを更に見やすくわかりやすい形にすることである。
小山田 潔*
JNC TJ1440 99-001, 82 Pages, 1999/03
シャドウモデルの手法を用いた探索型システム性能評価の方法論は、環境シミュレーションによるシナリオ作成法の一つであるということができる。そして、探素型システム性能評価では、こうしたシミユレーション法の特徴を最大眼に活かすために、シヤドウモデルという概念を用いる。シヤドウモデルは、通常の物理的なモデルとは異なり、ある現象についての特定の概念化や数式化のための特殊な仮定に対応するものではない。代わりに、シャドウモデルでは、幅広い可能性のうち未だ否定されていないすべての選択肢を網羅することを目標とする。また、シャドウモデルはこの様名幅広い選択肢の集合に基軸を導入することにより、膨大な数になりがちな選択肢群をパラメータ化して体系的に管理、活用することを可能とする。これらの措置により、性能評価に通常含まれる種々のタイプの不確実性(シナリオ不確実性、概念モデル不確実性、数学モデル不確実性及びパラメータ不確実性)を一つの共通的な不確実性解析及び感度解析のフレームワークのもとで取り扱うことが可能となる。本研究は、これまで個別に開発されてきたために手法及びソフトウエアが必ずしも整含的ではない人工バリア内並びにニアフィールド母岩領域の探索型性能評価ツールを見直し、統一的な方法論とソフトウエアに統合することを日標として実施したものである。具体的な実施内容は以下の通りである。1.人工バリア内並びにニアフィールド母岩領域における個別の探索型牲能評価ツールの統合、量適化2.統合、最適化された探索型「性能評価ツールの検証3.統合、最適化された探索型性能評価ツールのインストール及び動作確認
Dershowitz, W.*; Doe, T.*; Shuttle, D.*; Eiben, T.*; Fox, A.*; Emsley, S.*; Ahlstrom, E.*
JNC TJ1400 99-012, 582 Pages, 1999/02
本報告書は、亀裂流動モデルの開発と性能評価への適用性に関する平成10年度のGolder Associates Inc.の研究結果を報告するものである。平成10年度のGolder Associatesの研究目的は、第2次取りまとめ(性能評価報告書)に理論的及びモデリングについて支援することである。加えて、Golder AssociatesはJNCのAspoプロジェクトについて技術的にサポートする。性能評価の支援のための主な研究は、流れと移行のシミユレーション、移行経路の簡素化の解析、掘削影響領域による影響の調査、ソフトウェアの検証及び比較検証、モンテカルロシミユレーションの信頼性の解析である。また、フィックの拡散のアルゴリズムを、Laplace Transform Galerkin solute transportに適用したアルゴリズム改良を施した。Aspoプロジェクトに対する支援項目は、TRUE-1での岩石ブロック中での収着性トレーサの移行予測のためのモデリング、TASK5での1kmスケールの地化学的な移行経路解析、TRUEブロックスケール試験のデータ解析と試験計画である。技術的情報については、本報告書に示した。
横川 三津夫; 新宮 哲*; 萩原 孝*; 磯部 洋子*; 高橋 正樹*; 河合 伸一*; 谷 啓二; 三好 甫*
情報処理学会研究報告, 99(21), p.55 - 60, 1999/00
地球シミュレータは、640台の計算ノードをクロスバネットワークで結合した分散メモリ型並列計算機である。それぞれの計算ノードは、16GBの主記憶装置を8個のベクトル計算機で共有しており、全体のピーク性能は40Tflop/s、主記憶容量は10TBである。地球シミュレータによるプログラムの実効性能を推定するため、地球シミュレータとそれに類似の計算機の動作をシミュレートできるソフトウェアシミュレータ(GSSS)を開発した。いくつかの基本的なプログラムを実行した処理時間について、実測値と推定値を比較した結果、平均で約1%の相対誤差が得られた。また、地球シミュレータの単体プロセッサによる基本的なプログラムの実効速度を推定した結果、平均で4.18Gflop/sが得られた。
not registered
PNC TJ1533 98-003, 105 Pages, 1998/02
本調査研究の目的は、個々の施設の安全性にのみ着目した環境影響評価ではなく、核燃料サイクル全体を通しての地球規模での環境影響評価を行うための手法等の検討を行い、他のエネルギー源に係る環境影響との相対的評価手法の基礎を確立することである。このため本年度は上記目的達成のため以下の調査を行った。(1)各種エネルギー源に係るリスクプロセス、リスクソース等の調査研究既存の核燃料サイクルに関するリスク-ベネフィット研究、環境影響評価を行うソフトウェアについて調査を行った。(2)リスク評価手法に関する調査研究大気汚染物質である酸性物質の広域輸送について調査を行った。(3)一般公衆のリスク認知に係る社会科学的評価手法に関する調査研究リスク受容、リスクへの対応としての保険について調査を行った。(4)各種エネルギー源へのライフサイクルアセスメント手法適用に関する調査研究ライフサイクルアセスメント評価事例について調査を行った。
木村 良則*; 羽柴 理一郎*
PNC TJ1064 98-003, 289 Pages, 1998/02
高レベル放射性廃棄物地層処分のような大規模で複雑かつ広範囲な領域を含む問題においては,要素情報の関連構造を理解しやすい形に表現することが重要であると考える。高レベル放射性廃棄物地層処分は,非常に多くの要因が関連しており,その関連構造をわかりやすく可視化することができれば,問題解決の有効な支援につなげることができるであろう。平成9年度の研究では,このような視点から,シナリオ開発に用いているFEP手法による個々の現象や事象等を記述した個別リストの因果関係構造を可視化するため,インフルエンス・ダイアグラムを動的に自動生成するための手法について検討し,地層処分FEP情報データベース・システムの全体管理機能と試作システムの開発を行った。開発したシステムは,UNIXシステムを用いた地層処分FEP情報データベースサーバのXウィンドウを基盤にしたグラフィックス・ユーザーインターフェイスを作成し,構築した地層処分FEP情報データベース機能と密接に連結し動作するものである。また,FEP情報を幅広くアプローチし様々な視点から情報を収集するための手段として,インターネットを利用して地層処分FEP情報データベースを外部専門家等に貸与する方法も試作した。以上の平成9年度成果から,現在のシステムを用いることにより情報の収集および管理に関しては運用のレベルの成果が得られたが,次年度以降の課題としてシナリオの構築手法及びシナリオ及び情報のフィルタリング機能開発を更に発展させる必要性がある事が分かった。
河合 視己人; 青柳 哲雄; 大原 比呂志; 本田 敦; 栗山 正明
JAERI-Tech 97-012, 69 Pages, 1997/03
JT-60用負イオンNBI装置は、500keV,10MW入射の性能の世界初の負イオン源を用いた中性粒子入射加熱装置である。本装置の計算機システムは、ワークステーションとVMEシステムとで構成され、後者にはUNIX互換のリアルタイムOSを採用し、全体をUNIXで統一してソフトウェア開発の効率化を図った。ソフトウェアの開発は負イオンNBI装置の試験工程に対応して高優先度項目から実施し、開発したソフトを用いて、平成8年10月現在で、最大350keV,2.5MWのJT-60へのビーム入射を達成した。
中川 正幸
Proc. of IFIP Working Conf. on the Quality of Numerical Software, 0, p.349 - 360, 1996/00
国際情報処理連盟主催の「実用ソフトウェアの品質」に関する会議で上記発表をした。内容としては、我々が開発したベクトル化モンテカルロコードについて、ソフトウェアの品質として重要な因子となる効率について新しいアルゴリズムとベクトル化手法について述べる。同時に並列化による高速化手法を紹介し従来法よりいずれも10倍以上の高速化を達成した例を示す。又品質に関する他の側面として、入力データの扱い易さを示す例として多重格子形状を開発した点を述べ、精度、信頼性評価のためのベンチマーク計算例を示す。汎用コードとして重要な因子である移植性を良くするための(様々な計算機環境に対応するための)我々が行った手法を示す。